去年オープン予定だったのが今年にずれ込み、2月にめでたくオープンを迎えることになった米ロサンゼルスの「VRエクスペリエンス・センター」。
大迫力の映画体験を可能とする、超大型スクリーンを生み出したカナダのIMAX社がオープンしたVR施設だ。
今後はアメリカ国内に数ヶ所、さらに日本を含めた世界進出を予定している――ということは、前にも書いたと思う。
2月のオープン以来、映画関係のコンテンツを含むさまざまなVRコンテンツを設置して、アメリカではすでに大人気のアミューズメント施設となっている。
そんな「VRエクスペリエンス・センター」が、このほど、年内に公開予定のVRコンテンツがあることを明らかにした。今年公開予定の映画『ジャスティス・リーグ』のVRコンテンツだ。
『ジャスティス・リーグ』は、「夢の対決」を実現したワーナーブラザーズ配給の映画『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』(2016)の続編として制作中である。
バットマン、スーパーマン、そして『ジャスティスの誕生』にて劇的な登場を果たして映画ファンの心をわしづかみにしたワンダーウーマンを含む「DCコミックスのヒーローたち」が一堂に会する「全員集合映画」だ。
いわゆる「大迫力映画」になることは間違いなく、そのVRコンテンツも間違いなくヤバいやつになることであろう!
ワーナーブラザーズ×IMAXの「3年計画」
今回のVRコンテンツは、映画の配給を手がけるワーナーブラザーズとIMAX社が手を組んで制作することを決定している――この点も、コンテンツのクオリティを確信する理由のひとつだ。
ワーナーブラザーズとIMAX社はこれまで、少なくとも映画の世界では良好な関係を築いてきた。
たとえば、ワーナーブラザーズはこれまでDCコミックス原作の映画としてバットマンを主人公にした「ダークナイト3部作」(2005~2012)、スーパーマンの誕生を描いた『マン・オブ・スティール』(2013)などを配給しているが、これらの作品――そして『ジャスティスの誕生』も含め、IMAXの超大型スクリーンと相性のいい重厚でダイナミックなムードが特徴的である。
そんな相性の良さが、今回も発揮されるだろう――ひとりの映画ファンとして、僕はそんなふうに予想している。
しかも嬉しいことに、ワーナーブラザーズ×IMAXのVRコンテンツはこれ1作のみでは終わらない。
ワーナーブラザーズとIMAX社は今年から3年間で、合計3作品のVRコンテンツを発表することを決定しているのだ。
今年は『ジャスティス・リーグ』、そして来年はこれまたDCコミックス原作の映画『アクアマン』(2018年公開予定)のVRコンテンツを発表するという。
3作目は未定だというが、とにかく何にせよ高品質なVRコンテンツが将来生み出されるとわかっているのは嬉しいことだ。
ところで、上のほうでは、年内公開予定のVRコンテンツについて「間違いなくヤバいやつになることであろう!」と書いて、何だか我ながらお茶を濁している感じがするけれど、それは仕方がない。
まだ内容が発表になっていないからだ。――が、少なくとも期待感は高まる。
このVRコンテンツは「プレミアムVRコンテンツ」として公開される予定になっているのだ!
「プレミアムVRコンテンツ」とは?
単なるVRコンテンツではなく、プレミアムな“何か”が付与されたプレミアムVRコンテンツ――。
その“何か”とは、VRエクスペリエンス・センターの専用ヘッドセット「StarVR」と、センター内のVR体験スペース「pod」によって実現する、“現実を超えた仮想現実”だ。
「pod」は、人ひとりが動き回るのに不自由のない広さが確保されたスペースであり、VRエクスペリエンス・センターではその中を自由に移動しつつコンテンツを楽しむことができる。
(複数人のための「pod」もある)
一方、「StarVR」は解像度5Kという過去最高レベルの鮮明な映像を実現するVRヘッドセットである。
ある程度動き回ることができ、現実に限りなく近い鮮明な映像世界を体感できる――。
そのようなわけで、「プレミアムVRコンテンツ」と呼ばれているのである。
条件はそろっている。
ワーナーブラザーズ×IMAXは、「プレミアム」の名に恥じない作品を生み出してくれるに違いない。
その期待を持ちつつ、「完成!」のニュースを待とう。