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「VR映画」を評価する映画賞が誕生!ルミエール・アワードの「VR部門」に賞が増設

ルミエールアワードアメリカのアカデミー賞をはじめ、世界には映像作品への評価を賞というカタチで明らかにする映画賞が数多く存在する。多くは年1回、その年で最も優れた作品や、最も優れた手腕を発揮した作り手に賞を与えるイベントが開催される。
2017年2月13日にイベントが開催されるルミエール・アワードもそのひとつだ。

今年で8回目を迎えるこの賞では、優れた映画はもちろんテレビ番組なども対象に、作品のヒットに貢献した人物や制作会社の働きが称えられることになる。

特に、3D映画などの新しいテクノロジーを活用した作品の作り手や制作会社が評価される傾向にあるようだ。今回は2016年度に公開・放送された映像作品が対象となる。

すでに発表されているノミネート作品には、『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』や日本では1月27日から公開がスタートしている『ドクター・ストレンジ』などがある。
いずれも3D作品を評価する部門でノミネートされている。

映像技術をたたえるルミエール・アワード

『ドクター・ストレンジ』は、マーベルコミックス原作のスーパー・ヒーローたちの活躍を描く映画シリーズ「マーベル・シネマティック・ユニバース」に含まれる1作だ。

スマホ片手に難事件を追う「21世紀版シャーロック・ホームズ」の姿を描いたイギリスBBC制作のドラマ『SHERLOCK』(2010~)に主演して一躍スターになったベネディクト・カンバーバッチが演じるヒーロー、ドクター・ストレンジの戦いを描く。

現代科学の粋を集めた鋼鉄のスーツを着て戦うアイアンマンと違って、ドクター・ストレンジはチベットで授けられた魔術を使って悪をこらしめていくヒーローだ(元医師なので、決して敵を殺さないヒーローなのだ)。

ドクターストレンジルミエール・アワードで評価されているのは、ドクター・ストレンジが操る魔術を描写する、まさに魔術的というべきCG映像だろう。
「映像表現のレベルは、『マーベル・シネマティック・ユニバース』の数ある作品のなかでも最高級!」
観客からは、そんな声も上がっている。

2016年、優れた映画作品はたくさんあった。
『シン・ゴジラ』や『君の名は。』をはじめとする日本映画が強い年だったが、アメリカ映画も強かった。
たとえば、現代ハリウッド映画界の「長老」というべき監督であるクリント・イーストウッドの『ハドソン川の奇跡』はさすがと思わされる作品だった。
あるいは、日本の小説を映画化したマーティン・スコセッシ監督作品『沈黙 ーサイレンスー』も胸にずしんとくる傑作だった(日本では今年1月に公開されたが、アメリカでは2016年に公開されている)。

沈黙いずれもアカデミー賞級の重厚な作品に仕上がっていたが、ルミエール・アワードではノミネートされていない。
ルミエール・アワードは、あくまでも最新の映像テクノロジーを使った作品を対象にしているのである。

「VR部門」が新たに増設!

そんなルミエール・アワードが、映像というものを大きく変える存在であるVRに目をつけないわけがなかったのだ!

2016年度の映像作品を対象とする第8回ルミエール・アワードに、VR部門の賞が大幅に増設された――そんなニュースが入って来た。

VRを活用した実写映画作品、VRゲーム、そして主に新作映画のプロモーションを目的に制作された、作品世界を体験できるVRコンテンツなどがそれぞれ表彰されることになっている。

トロフィー「VR元年」の2016年、最も優れたVR作品は何だったのか?
僕を含め、そういう興味を持っている人は多いと思う。
2月13日のイベント当日は、そんな僕たちにとって特別な日になるだろう。

ちなみに、発表されているノミネート作品のなかには、ここで紹介したことがあるVR作品も含まれている。

映画体験ができるVRコンテンツのナンバーワンを選ぶ「Best VR Film Experience」では、映画『スター・ウォーズ』シリーズ(1977~)の世界を体験できる『Star Wars:Trial on Tatooine』の制作をしたILM社がノミネートされている。

また、ジャーナリズム業界におけるVRの活用を対象とする「Best VR Journalism」では、アメリカの新聞社NYタイムスがノミネートされている。
ハリウッドの「素晴らしい俳優たち」が出演した短編ドラマ集『Great Performers』が評価されたようだ。