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できたてホヤホヤ!映画『オデッセイ』のVRコンテンツ

オデッセイ
たまには、出たてホヤホヤのニュースをとりあげよう。
この文章を書いている2016年11月15日、リドリー・スコット監督の大ヒット映画『オデッセイ』(2015)をモチーフにしたVRコンテンツが発売される。

タイトルは『The Martian:VR Experience』。直訳すると「火星の人(『オデッセイ』の原題):VR体験」ということになる。
文字通り、映画で描かれた、火星の環境をサバイブする主人公マーク・ワトニー博士(マット・デイモン)の冒険を追体験する内容になるようだ。

PSVRでも楽しめるコンテンツらしいが、現在の段階では日本版が発売されるかどうかは未定だという。
料金は19ドル99セント。現在のところ1ドルは約108円なので、だいたい4,000円くらいのコンテンツということになる。手ごろな料金だ。それで、あの映画の世界を楽しめるというのはなかなかお得といえるのではないだろうか。

映画に忠実なコンテンツの予感!

現在、YouTubeではより完成品の雰囲気を味わえる360度映像の予告映像を見ることができる。
映画をそのままコピーしてきたかのような映像で、火星のサバイバルをかなり映画に忠実に体験できそうだ。

予告映像は映画の展開と同じく、火星の夜に嵐が起こり、設備が壊れてその一部が主人公に向けて迫ってくるところから始まる。その事故のせいで主人公は火星を離脱する宇宙船に乗れず、サバイバルを強いられることになるのだ。

そして、そのすさまじい場面から一転して、火星の昼。静かな、荒涼とした赤土の大地が広がる。
その後も嵐が起きるなかを、生き残るためにさまざまなミッションをこなしていく――そんなコンテンツの内容を予想させるような予告編だ。

『The Martian:VR Experience』は映画の臨場感を超えるか?

昔から、現実に即した宇宙を舞台にした映画はしばしば、宇宙という人智を超えた空間の恐ろしさや、人間のちっぽけさ、そして生きることへの根源的な問いかけをテーマにしてきた。

火星のサバイバル1968年に天才スタンリー・キューブリックによって撮られた映画芸術の最高傑作『2001年宇宙の旅』に始まって、近年では宇宙からの生還をストレートに、限りなくリアルに描いた『ゼロ・グラビティ』(2013)など、さまざまな作品があった。

2015年にリドリー・スコットが監督をつとめた『オデッセイ』もまた、そのような映画のひとつだ。

火星という圧倒的な、地球の常識が通用しない異世界でどのようにサバイブしていくか。どうやって、たったひとり取り残された異世界で強く生きていくか――。

リドリー・スコットは原作小説「火星の人」の精神にのっとって、生きること、そのために闘うことについてものすごくポジティブなメッセージを織り込んで、感動的な映画に仕上げた。
たとえ異常な環境に圧倒され、ちょっとした不注意で絶望の淵に追いつめられたとしても、あるかなきかの可能性にかけて希望を捨てないこと。物事の明るい面を見つめ、諦めないこと。

そんな感動的な映画をより迫力たっぷりに、説得力を与えたのがリアルな異世界感をかもし出す映像だった。もちろん火星でロケできるわけではないので、実際の撮影は地球上で行われている。しかしさまざまな映像処理や俳優陣の見事な演技で、常識の通用しない世界の恐ろしさがしっかりと描かれていた。

主人公が、火星の過酷な環境の前に絶望するとき、僕らもまたガックリと肩を落としてしまう――そんな臨場感が、この映画の全体に満ちみちていた。

The Martian:VR Experience映画の世界を見事にVR空間に移し替えたように見える『The Martian:VR Experience』は、VRという環境を活かして映画以上の臨場感を感じさせてくれるだろうか。大いに興味深いところだ。

作り手は信頼できる!

しかし少なくとも、映画のクオリティに劣ることは間違ってもないだろう。理由はいくつかある。
たとえばこのVRコンテンツ、エグゼクティブ・プロデューサー(製作総指揮)を、『オデッセイ』の監督にして現代ハリウッドきっての映像派の作家であるリドリー・スコットその人が務めている。

また、このコンテンツはさまざまな会社が共同で制作にあたっているが、そのひとつがThe Virtual Reality Company(VRC)である。
VRCはVR専門のコンテンツ制作会社で、アドバイザーとしてスティーブン・スピルバーグを迎えてすでにさまざまな良質なコンテンツを世に送り出している。
映画『オデッセイ』について誰よりも知る作家と、VRの最先端を牽引する会社が関わっているのだ。

傑作に違いない!

まだ予告編以上のモノは見ていないのに、すでに僕はそう確信しているのである。