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映画作家とVRのカンケイ:マーベルヒーロー映画を手がけるルッソ兄弟、VRに興味アリ!?

ルッソ兄弟
1890年代、映画を「シネマトグラフ」として発明し、その後「無声映画」から「トーキー映画」へ、「モノクロ映画」から「カラー映画」へ、「2D映画」から「3D映画」へ、そして今、「VR映画」へと続く進化の基礎を作ったフランスのリュミエール兄弟以来、映画作家には兄弟で監督として活動する人たちが少なくない。

新作を発表するたびに世界じゅうで話題を呼ぶ『ファーゴ』(1996)、『ノーカントリー』(2007)のコーエン兄弟。厳しい社会の現実をリアリズムでドライに描く、『ある子供』(2005)のダルデンヌ兄弟。そして、来るべきVRの世界をいち早く映画で表現した(決して“世界初”ではないが)『マトリックス』シリーズ(1999~2003)のウォシャウスキー姉弟など。
今回とりあげるルッソ兄弟も、そんな「兄弟監督」に連なる。

ルッソ兄弟は、今、質の高い、そして何より面白いVR映画を切望する映画ファンたちの間で、大いに注目されている作家だといえる。
なぜそういえるのか知るには、彼らのキャリアをざっと見ておくとわかりやすい。

いま大注目の兄弟監督、アンソニー&ジョー・ルッソ!

オフビートな犯罪コメディ映画『ウェルカム・トゥ・コリンウッド』(2002)などでそこそこ評価されてきた兄弟だったが、『ウェルカム~』はインデペンデント系(単館系)の小品であり、決して超大作というわけではなかった。その後のキャリアも、パッと見はほそぼそとした感じだ。

しかし彼らは2014年、近年の映画業界ですさまじい勢いを見せる「アメコミ映画」の中でも最も評価が高い「マーベルシリーズ」の最新作を監督したことで脚光を浴びた。人気キャラクターのキャプテン・アメリカを主役に据えた映画の2作目『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』だ。

ウィンター・ソルジャー
どちらかといえば、『アイアンマン』(2008)や『アベンジャーズ』(2012)に代表されるような、豪華さや爽快感が売りの明るくてポップなお気楽ヒーロー映画を世に送り出しているマーベルシリーズには珍しく、どこか重厚な匂いをかもし出すシリアスな要素を含んだ『ウィンター・ソルジャー』は、目の肥えた映画ファンの心もつかんだ作品となった。もちろん最初に注目された作品が「オフビートな犯罪コメディ」だったこともあって、ユーモアのセンスもちゃんと持ちわせており、緩急のバランスが優れている。

彼らはマーベルに新たな路線を作り出した。これからより壮大に展開していくマーベルシリーズに、奥行きを生み出した、ということもできるだろう。
実際、2018年と2019年に相次いで公開される予定の「マーベルヒーロー全員集合映画」である『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のPart1、2を監督することがすでに決まっている。
これからの「マーベル映画」の中心人物になる、世界の老若男女の映画ファンが注目する兄弟監督なのだ!

アベンジャーズ新作がVRコンテンツになる!?

僕の英語力はあんまりアテにならないが、今年5月あたりに出たルッソ兄弟記事によると、どうやら兄弟は2018年、2019年に公開予定の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の2部作にVRを絡めることに興味を示している、みたいな感じであるようだ。

VRコンテンツが映画制作に合わせて発表されるのか?
それとも『インフィニティ・ウォー』がまるごとVR映画として発表されるのか?
すべてのことはまだわからない。何しろ僕の英語力で読んだところ、まだ兄弟は「興味を持っている」というレベルにあるようだから。

アベンジャーズしかし、考えてみればなかなか壮観だと思う。360度見渡せば、アイアンマンが空を飛んでいたり、ハルクが暴れ回っていたり、ソーが生み出した雷が落ちたり、スパイダーマンが跳ねまわったり、ホークアイの飛ばした矢が目の前を飛んで行ったりする世界――楽しそうじゃないか。
あるいは、アイアンマンになりきったりするVRコンテンツを利用するのも楽しそうだ。バットマンになりきるVRコンテンツがあったのだから、決して実現不可能なものではないだろう。

ルッソ兄弟が参加したことで、マーベルシリーズは必ずしもお気楽一辺倒の映画シリーズではなくなってしまった。しかし、正義のために戦う彼らの姿はかっこよく、夢にあふれている。VRでそれを体感できる時代が来るかもしれない、というのは映画ファンにとって喜ばしいことといえるのではないだろうか!