以前ここでも紹介したVRスーツの「Hardlight Suit」。
センサーがVR空間を読みとり、体に伝わる大小さまざまな衝撃を再現してくれるというスグレモノとして開発が進んでいた。
僕たちが仮想現実のなかで豪雨の中に立つとき、体にあたる雨粒の感触も漏らさず感じることができる――そんなスーツだ。
前回は、クラウドファンディングサイトKickstarterで2月23日から出資者をつのる予定!という内容でお送りした。
そして今日、2月28日、あれからわずか5日足らずだが、すでに進展があったようだ。
何とクラウドファンディングの目標額として掲げていた8万ドル(約900万円)を早々に達成し、しかも目標額を上回る10万ドル(約1100万円)も超えているというニュースが入ってきたのである。
いかにこのスーツが人々の関心を集めたのか――その証拠と言えるだろう。
開発を進めるNullspace VRでは現在、Kickstarter上で次の目標を設定している。
今のところ、「Hardlight Suit」はパソコンにUSBケーブルをつなぎ、電源を供給しつつ稼働するスーツとなっているが、Nullspace VRは次なる目標として「無線で動けるスーツ」を目指しているという。
この新たな目標を目指して、Nullspace VRは引き続きKickstarterで出資を受付中である。
おそらくこの勢いだと、この目標もクリアするのではないかと思われる。
そして、よりVRアクションゲームをプレイするのに適したスーツへと進化したカタチで完成し、ゆくゆくは一般発売されることになるだろう。
「Hardlight Suit」が完成したらプレイしたいゲーム、『Sairento VR』!
現在、HTC VIVE向けのアクションゲームとして全世界で大人気を博しているゲームがある。
その名も『Sairento VR』だ。シンガポールの開発チームが生み出した、銃撃&チャンバラゲームである。
「Sairento」――英語の「Silent」と同じく、「静かな」「無口な」といった意味の言葉であるようだが、なぜか綴りはローマ字表記だ。
それも、副題にはご丁寧にも日本語のカタカナ表記で「サイレント」の文字がある。
そう、このゲーム、実はシンガポールのVRゲーム開発チームが日本を舞台にして制作したゲームなのだ。
『Sairento VR』は、日本的な存在であり、同時に静かなる存在――つまり「忍者」をモチーフにしている。
顔を覆面で隠し、刀を身につけ、身軽に飛び回りつつ、敵を次々に倒していく。
それを1人称の視点でプレイできる、VR×FPSのアクションゲームなのだ。
舞台は近未来の日本――『ブレードランナー』、あるいは『攻殻機動隊』のような、汎アジア的な日本。
主人公は忍者であり、刀のプロ。そして二丁拳銃を自在に操りながら正体不明の敵の大群と対峙することになる――。
美しいグラフィック。アクション性の高さ。HTC VIVEのコントローラーを活かした銃、刀といった武器の動作……などなど、ゲーマーをうならせる要素が詰まっている。
刀で渡り合い、銃で撃ち合うスリリングなこのアクションゲームは、きっと、VRスーツ「Hardlight Suit」との親和性が高いに違いない。
実際、すでに、『Sairento VR』は「Hardlight Suit」に対応することを発表している。
僕たちが無線VRスーツ「Hardlight Suit」を着ることができるのがいつになるのか――ここでハッキリ言うことはできないが、その日は来る。
そのときはぜひ、『Sairento VR』もチェックしてみてほしい。